シャドバの特殊勝利カードはつまらない
突発的記事なのであまり長くするつもりはないが、要旨を用意した。
要旨始め
いまのところshadowverse(以下SV)には栄光のセラフ・ラピスという特殊勝利カードがあるが、新弾である神々の騒嵐にて深き森の異形という新たな特殊勝利カードが登場することとなった。
ところで他TCGでもエグゾディアやウィジャ盤、機知の戦いといった特殊勝利カードというものは多種存在する。それらがSVの特殊勝利カードと違う点は
・デッキ構築を特殊勝利に寄せなければ達成し得ない
・条件が特徴的であり、印象に残る
・そのカード自体のスペックは低めなので、特殊勝利を狙わないのであれば採用が難しい
の3点が挙げられる。
深き森の異形は8マナ8/8とバニラステータス(インフェルノドラゴンと同ステータス)で、なおかつ直接攻撃1発通すだけで勝ててしまう。なんとあっさりとした勝利だろうか。
特殊勝利とは通常の勝利とは別で、劇的であり見る者を熱狂させる、まさに"特殊"な勝利であるべきなのだ。そう考えさせられた私にとってはシャドバの特殊勝利カードはつまらない。
要旨終わり。
本文に入る。正直もう飽きたから本旨の捕捉みたいなものとなる。
まず、SVの特殊勝利カードについて簡単に説明しよう。といっても本当に簡単にだ。
栄光のセラフ・ラピス
封じられし熾天使、目覚めし熾天使、蘇りし熾天使、栄光のセラフ・ラピスからなる特殊勝利カード。
効果を簡単に言うと、8マナで置いて4ターン後に勝利できる。
他のカードで勝利までのターンを短くできる。
普通の破壊では止めるどころか勝利までのターンを短くしてしまうため、処理には消滅や変身といった特殊な処理が必要。
深き森の異形
本旨で書いた通り、8マナ8/8で直接攻撃したら勝ち。
一応捕捉として、SVにはいわゆるカウンターというものがないし、ハンデスもない。基本的に妨害札は少なく、盤面を処理し合うのがSVの特徴だ。
では、他TCGの特殊勝利カードの適当な例を挙げていこう。
一番日本で有名な特殊勝利カードと言えば、たぶんそれはエグゾディアとなるだろう。
封印されしエグゾディアを筆頭とするエグゾディアパーツを5枚手札に集めた瞬間にそのプレイヤーの勝利となる。
エグゾディアパーツはそれぞれ特殊勝利なしには採用ができないであろう弱々しいステータスであり、遊戯をもってしても「意味不明なカード」と言われてしまう始末。
原作でのあの展開は熱い、まさに劇的と言えるであろう。また現実においても、世界大会にエグゾディアデッキを持ち込んだプレイヤーがいて、視聴者を楽しませたことも懐かしい。
現実ではエグゾディアパーツを揃えるカードとそれまでに負けずに凌ぐカードで構築されるのが基本だ。原作みたいになにも考えなしに入れるとどうしようもないのが現実というものだ。
次に有名なのはウィジャ盤だろうか。
バクラが使ったウィジャ盤とそれによって出る死のメッセージ。deathという言葉が揃ったら勝利する(つまり4ターンくらいで勝利するわけだ)
これはセラフラピスと似ているが、破壊されるだけで崩壊してしまうし、破壊から守ろうとするための魔法罠ゾーンもどんどん埋まっていくため、なかなか現実で達成するのは難しい。最近になってサポートカードが出たらしいが、知らないことなので割愛させていただく。
遊戯王で最後に挙げるのはホルアクティ。
オシリス、オベリスク、ラーを生け贄にしてホルアクティを出して勝つというシンプルなものとなっている。しかし、3幻神を揃えて生け贄にして出すというのはダイナミックと言えるだろう。
次にmtgから挙げていこう。
感染は特殊勝利扱いするつもりはないし、したくない。
まず一番有名なのは機知の戦いらしい(私はmtgについてあまり知らない)
ターン始めに場に機知の戦いがあり、デッキが残り200枚以上ならば勝利する。
デッキ残り200枚という数字が印象的で、カードゲームは大抵最低枚数(mtgは60枚)に抑えるのが基本とされている中での200枚(もちろんデッキはさらに膨らむ)。このデッキの存在を知らないプレイヤーと対峙したときの驚く様を見るのが楽しいだろうと思えてならない。
深き森の異形と似た効果を持っている、触れられざる者フェイジについても触れておこう。
直接攻撃したプレイヤーを強制敗北させる効果を持つ。
しかし、色拘束が激しく、7マナ4/4と低ステータス、相手次第でこっちが強制敗北、mtgにはブロックがあるため実質クリーチャーがすべて守護を持っているも同じとなかなかに厳しいものとなっている。(SVの必殺と同じような効果を持っているため、特殊勝利をちらつかせたディスアドバンテージの強要ができる)
他にも私が好きな不毛の栄光というカードもある。
ターン始めに自分の場にこのカードのみがあり、自分の手札がないならば勝利する。
見ればわかるだろうが達成するのは難しい。
このカードはイラスト、フレーバーテキスト、効果すべて合わさってできた雰囲気がとても好きだ。
あとはライフ13のプレイヤーを強制敗北させる、自分のライフが1なら勝利する、自分のライフが50以上なら勝利する、といった残りライフを参照するものもあれば、コイントスやクリーチャー数を参照するものもある。
ここでは遊戯王とmtgの特殊勝利の一部を簡単に挙げたが、まだまだ多種多様と言えるような面白い特殊勝利カードがあるので、興味がある人は「特殊勝利」とググってみるといいだろう。
ここまで読んでくれた方はわかってくれるかと思うが、特殊勝利条件というものはデッキ200枚だったり意味不明なカード5枚だったりと印象的なものが多い。
決まれば本人は達成感に満ち溢れ、見た人はある種の感動に包まれる。特殊勝利は特別な勝利であってほしい。
しかし、SVの特殊勝利、特に深き森の異形はとてもあっさりとしている。ブロンズのバニラに特殊勝利条件を雑に付けてレジェンドにしました、ってだけにしか見えない。
構築だと8マナと重いくせに除去耐性がなにもないから(といってもバニラサイズではある)簡単に処理できるかもしれないけど、ここでの争点は強い弱いではない。私が問いたいのは特殊勝利が"特殊"な勝利である意味なのだ。何の面白味もない特殊勝利カードなんて何の意味があるんだ。
だから私はタイトルに書いた通りに、シャドバの特殊勝利カードはつまらないと思っている。
フラムグラスだっけか?あいつとかのほうがよっぽど面白い。
まあ、シャドバはもうやってないから私という引退プレイヤーが復帰しないってだけであって、現役プレイヤーが面白いと思うのであればそれでいいと思うよ。